お試し1年生班も始まり、新学期も間近、ということで、
自然教室の例会に来るときの服装や装備について、説明しておこうと思う。
服装。
T‐シャツに長ズボン、プラス、脱ぎ着のしやすい長袖シャツ。季節に応じて防寒具、というのが基本のスタイルだ。
山の中を歩く時の服にはその役目が2つあり、1つは当然寒さから身を守ることであり、もう1つは木の枝や石などに当たってのけがから身を守ることである。
OSKの例会は、一般のハイキング用に整備された道をあえて避けることが多々あり、そこは縦横に伸びた枝葉、崩れやすい崖、そして常に落石の危険と隣り合わせである。従って、暑いからといって短パンで来たりするとひどい目に遭う。
ちなみに一時期流行った「七分丈」。ああいうのをはいてきた日に限って残り三分でけがをするもんだ。
夏場の例会は、上半身はT‐シャツでも構わない。ただ、いざ藪に分け入る段になって、すぐに1枚着れる長袖が常に1枚ほしい。さらに季節によって寒ければ1枚、さらに寒ければ1枚、という具合に、「重ね着」を心がけてほしい。
低学年の、初めて参加する子にたまに見られるのが、「それ1枚で南極でも平気なんじゃないか?」という分厚いダウンジャケット、の下はT‐シャツ1枚というスタイル。そして風邪を引かないように「ダウン脱いだらあかんよ!」などと言われたようで、汗だくになっているにも関わらず脱ごうとしない。
山を登るのは意外に体力を使うもので、真冬といえど意外に体温は上がる。
暑けりゃ脱いで、寒けりゃ着るというのは当然のことなのだが、小2、小3というのはそれもまだわからずに、親に言われたことを素直に守ってしんどい目をするものだ。暑けりゃ脱げと、寒けりゃ着ろと言ってやってほしい。
余談だが、例会でジーンズはあまりお勧めしていない。
あれは種類が多く、ぴちっとはくのもだぼっとはくのもいろいろであるが、少なくとも腰より高く膝をあげにくいものは避けるべきであろう。坂を登ってるときなんか常にそんな姿勢である。
着替え。
T‐シャツ、パンツ、靴下、くらいは基本的に用意してほしい。
加えておれは毎回ズボンも1着、常に入れている。
要は、朝着ている服がすべてダメになってもなんとかなる準備をしている。
夏場は思いつきで水に入ることが多いので、先ほど全否定した短パンが大活躍である。
人工のプールと違って自然の水場というのは、ごつごつした岩場や雨で増水して流れてきた枯れ木など、アクシデントの連続である。
普通の水着は結局守る部位が少ないので、特に日差しの強い夏など最初からT‐シャツプラス短パンで水に入ることをお勧めする。
雨具。
折りたたみ傘と、カッパ。
後述するが、山歩きの基本は常に両手を空けることであり、その基本に逆らうので折りたたみでない普通の傘はお勧めしない。
天気予報で雨が降るって言ってたけど、意外と持ちました、なんて日に、傘は邪魔者以外の何者でもない。
カッパだが、お勧めは上半身と下半身が分かれた、セパレートタイプだ。
全身を覆う、ポンチョのようなタイプと比べて何が良いかというと、やはり雨をしっかり防ぐというのと、雨上がりの日の例会。
「昨日雨が降ったけど今日は止みました」なんて日、草に覆われた山中は露まみれ。そういう日に下半身だけカッパを着る、ということがよくある。
おれは寒さに強く、逆に暑苦しいのが心の底から耐えられないので極力カッパは着たくないのだが、雨上がりの例会や下見ではカッパのズボンだけよく使っている。
これらすべてを身につけ、あるいはリュックに詰めて参加してほしい。
この稿続く。