春に向けて田畑を起こし、山菜の芽が出るのを待ちつつ過ごした3月。
栽培している椎茸が、加速度的に成長を始め、4月に入るとそれはさらに勢いを増した。

作物の種、種芋を植え、肥料を撒く。草引きをし、干し椎茸を作り、そうしているうちに、今年もまた田植えの季節がやってきた。

言うまでもなく、田植えというのは稲作の最も重要な行事だ。しかしその田植えがうまくいくかどうかは、田起こしや代掻きといった、準備段階の良し悪しが大きく関わっている。このへんの作業が微妙な感覚と言うべきか、経験を要することが多く、試行錯誤の繰り返しである。

さて、今年のゴールデンウィーク。
石元ファミリーを始めとする親班の協力もあり、代掻きを無事終わらせ、今年の田植えは4日に行われた。

「ライスセンター」なる、籾を管理する施設から、軽トラの荷台にあふれる程の苗を積み、田んぼまで運ぶ。伸ばし過ぎた芝生のような苗をちぎり、あらかじめ田んぼ1面にまんべんなく投げばら撒いておく。田植えをするメンバーはこのあと1列に並び、印つきの紐を頼りに等間隔になるように苗を植えていく。あらかじめ投げ入れた苗は、手持ちの苗がなくなったときのストックだ。

苗を植えるラインを崩さないように足を運ぶ。しかし慣れないと泥に足をとられ、余計な穴を作ってしまう。苗を植える深さにも注意だ。深すぎると、すべてが水中に潜り、腐ってしまう。

今年は完全な方形の田んぼではなかったこともあり、数箇所の区画に分けて作業を進めたが、時間がたつにつれ、また西村氏の発破もあってその効率は増していった。

植え終わった田んぼは、壮観というよりも、むしろ頼りない印象の方が強い。
今にも水没しそうなものもあり、一部明らかにラインのずれたものもあり・・・。

それでもきれいな水と、太陽を糧に根を張り、秋には感動の収穫祭を迎えることが出来ることだろう。

稗、の話は、とりあえずやめておこう・・・。